箱根ガラスの森企画展〜クリスマスの風景〜
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クリスマスの風景

〜ワインに彩られたクリスマス〜
開催期間 2005年11月1日(火)〜12月25日(日)
開催期間終了
 
クリスマスの風景

クリスマス(Christ’s mass) の語源はキリストのミサという意味であり、それがキリストの生誕を祝う日となりました。
4世紀に始まったクリスマスは、現在家族や友人、恋人たちとの絆を確かめあう日であり、欧米諸国では、教会のミサに出掛け聖歌を歌い、家庭ではワインや七面鳥などで彩られた食卓を囲み、キリストの生誕を祝います。
祝いの席に欠かすことのできないワイン(葡萄酒)は聖書の中で、キリストの血を象徴し、また日常生活の範囲を超えた「宴」を祝うことのできる、人の心を喜ばせるもとして表現していることから、人々はキリスト生誕の日であるクリスマスにもワインを飲み祝うようになりました。
クリスマスカラーに彩られたワイングラスや華やかな食器、キリストの生誕場面をヴェネチアン・グラスの伝統的な技法で表現したプレセピオなど、1700年の時を経た今もなお、伝統として受け継がれているイタリアのクリスマスの風景をお楽しみ下さい。

主要展示作品

イタリアを始めヨーロッパのカトリック諸国ではクリスマスにプレセピオという、人形を飾る独特の習慣があります。 12世紀に聖フランチェスコによって発祥されたプレセピオはキリスト教を民衆に理解してもらうための教育活動として始められた風習で、キリスト生誕の場面を人形で再現したものです。クリスマスが近づくと、家の中や教会にプレセピオを飾り人々はそれらを見て歩くことで、クリスマスムードを高めてゆくのです。
箱根ガラスの森、ヴェネチアングラス美術館では、ヴェネチアン・グラスの伝統的な技法である、レース・グラスやミルフィオリ・グラスで作られた彩りあふれるプレセピオを展示し、プレセピオの歴史や背景をご紹介いたします。

パウロ像
ヨハネ像
聖母マリアと嬰児イエス・キリスト
黄金を持った東方の三博士
乳香を持た東方の三博士
没薬を持った東方の三博士
これらの作品は、キリスト教美術の代表的な主題となっている「キリスト降誕」の場面を表しています。人形たちはそれぞれ、レース・グラスやモザイク・クラス(ミルフィオリ)などの伝統的な技法を駆使して作られています。イタリアでは、人形によって降誕場面を表したものを「プレセピオ」といい、それらはクリスマスの時期になると、教会や家庭で飾りものとして用いられます。ガラスの他にも紙や陶器などいろいろな素材で作られますが、ムラノ島では19世紀頃からこのようなヴェネチアン・グラスの聖像人形が作られています。中、北欧におけるクリスマス・ツリーと同様に、クリスマスの敬虔な雰囲気を演出するものとして欠かせないものとなっています。
 
ワイングラス

クリスマスを彩る色

クリスマス間近になると、町並みは鮮やかなクリスマスカラーで彩られ、人々の心を浮き立たせます。鮮やかなクリスマスカラーには一つひとつに意味が込められています。
赤はキリストが生まれた時に次々と結んだ林檎の赤い実や柊の実、またキリストの血を表現しているとも言われ、その意味は、愛と寛大さ、祝いの色とされ、緑はモミ、柊、ヒバ、杉の葉が十字の形に生えることから、キリストの十字架に結びつけられ、永遠の命を象徴しているとされています。
また、白は雪の色や聖母マリアの純潔から、清浄や平和を、金はキリストの生まれたことを知らせる「ベツヘレムの星」が東の空に輝いていたということや、東方の三博士の一人である、メルキオールがキリストの誕生を祝い贈ったものの一つである「黄金」から、高貴と天頂を意味すると言われています。
クリスマスカラーで彩られたヴェネチアのワイングラスは、神聖なキリストの生誕を祝う宴を華やかに演出します。

ミサ用ぶどう酒瓶

ワインの歴史

ワインは葡萄を原料として醸造したお酒で、人類の歴史と同じくらい古いものであると伝えられています。
紀元前6000年頃、シュメール人によって生み出され、エジプト人によって育てられたワイン文化はフェニキア人によりギリシャへ渡り、のちにローマへと到達します。
ローマ人は醸造技術の発達により、初めてワインを生で飲むようになりました。それ以外にもワイン作りに樽を使用するようになったりと、領土を広げた先々で葡萄とワインを作りながら、ワイン文化を革新し、ヨーロッパ中に広めてゆきました。
キリストは「最後の晩餐」の教えを説く場面で、葡萄の木はキリストであり、ワインはキリストの血と表現しました。最高の場面にワインが登場したことにより、ワインがいかに重要であったかうかがい知ることができるでしょう。そして、キリスト教の普及とともにワイン文
化も世界中に広がっていったのでした。
現在もワインは愛の賜物として、クリスマスミサや儀式で奉納され、また家庭でもキリスト生誕の夜にはワインを飲み祝うという風習が続いています。

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